もんじゅ。 「もんじゅ」はなぜ廃炉に追い込まれたか

もんじゅとは

もんじゅ

(写真:写真:日本原子力研究開発機構) 「夢の原子炉」のはずだったが… 「もんじゅ」は高速増殖炉(FBR)の一種。 キーワードは「増殖」。 原子炉を運転しながら、消費した以上の核燃料を生産できることを表している。 通常の原子炉(軽水炉)では、核燃料としてウランを使う。 ただし、「燃料」とは言っても、実際に燃えて(核分裂して)エネルギーを生み出すウラン235は全体の3〜5%程度しか含まれておらず、残りはエネルギーを生み出さないウラン238である。 いわば、「つなぎ剤」のようなもの。 では、このウラン燃料を原子炉内で使用した後はどうなるか。 ウラン235の原子核は中性子を吸収すると2つに分裂する。 これが、核分裂で、この時に膨大なエネルギーが放出される。 核分裂反応では様々な核種が生成されるのだが、代表的な生成物はイットリウム95とヨウ素139。 また、この際に多くの中性子が放出され、それによって自律的に反応が続くのだが、そのまま制御しなければ核分裂が暴走し、大量のエネルギーが一気に解放され核爆発を起こす。 これが原爆だ。 そのため、原子力発電ではホウ素、カドミウム、ハフニウムなどでできた制御棒を挿入し余分な中性子を吸収している。 これが原子炉がエネルギーを発生させる反応だが、原子炉内では、もう1つ重要な変化が起こる。 燃えない「つなぎ剤」であるウラン238が原子炉内で、プルトニウム239に変わるのだ。 プルトニウムとは何か。 長崎に投下された原子爆弾の材料である(広島に投下された原爆の材料はウラン)。 プルトニウムはウランと同じように原爆の材料になる。 ということは、原発の燃料としても使えるということである。 上手く使えれば原子力は 昔の夢の通りである。 日本の原子力発電所の運転員のレベルは非常に高い。 しかし 福島で大地震の結果福島事故が起こり、拡大が止められなかった。 事故で直接死んだ人は1人もいない。 しかしあれだけ大勢の人が避難(避難しなければチェルノブイリの様に死者が出ただろう)して、人生を狂わせられてしまった。 誰がその人たちの人生を償う事が出来るだろうか。 福島事故の原因:自然科学を理解せず権威者が安全と言えば安全だと思う「契約主義者」がリードして必要な安全対策をしなかった事=人災。 事故時の運転員は懸命に対応し、一部訓練不足もあったが、自然の猛威には抗えなかった事。 この期に及んで 事故での死者は皆無だとか、未だ原発擁護者が有るのは人間の業を感じる。 地震等自然の災害は 権威者の命令を聞かない。 神の摂理=自然科学に従う。 人間は学校の成績が優秀でも、平穏に慣れ、何十年百年に亘って 殆ど起きない過酷事故に緊張感を持って対応する事は出来ない。 人間は神様ではないので間違える。 運が良いか不運かだけである。 複雑な安全対策を設備的に設けても、複雑なほど人間の知恵、緊張感の方が追い付けない。 安全対策に自信を持てる人は 多分神様に近い数人だけで事故の時に処置を執れるには足りない。 あるいは 複雑なプラントシステムを具体的に安全操業・計画した経験のない素人に違いない。 従って 不完全な近隣住民避難システム・不完全な安全システムに福島事故で人生を狂わせた様な被害を防ぐ事は出来ないので、原発は絶対安全な実験室規模の小さい物以外 止めるべきである。 止めるスピードは廃棄の予算支出が現実的な、ある程度ゆっくりしか出来まい。 再稼働を唱える人は原発の側に住んで万一の際には事故対策の先頭に立つ責任がある。 自分の金儲けのために福島事故の様に他人の人生を狂わせる資格は誰にもない。 あろうことに東大の先生までが「数万年の管理は不可能」と述べていることにはがっかりした。 石槍などでの狩猟採集が主体で、東京湾岸に住む古代日本人も貝を捕って暮らしていた時代だ。 ある日、村の長老が言った。 「この貝塚を見ろ。 あっという間に人の背丈まで積み上がった。 数万年後東京湾岸は貝殻で埋め尽くされ我々の住処は全て失われるだろう。 今日から脱貝採取だ。 1万年前の原始人が宇宙へ行き来する現代に対し、石器の石がなくなる、ヤマブドウが枯渇する、などと心配するのと何ら変わりない。 これは無責任ではない、我々が責任をとれる範囲はせいぜい数百年だ。 数百年以内に核種変換技術も確立し無害化できるだろうし、あるいは宇宙エレベーターでの宇宙投棄も可能となっているだろう。 その間の安全性と回収可能性を担保し、科学技術や社会システムの発展に全力を尽くことこそが責任の取り方だ。 そして、原子力という物質エネルギーの利用はまだわずか60年程度だ。 人類の進歩を止めることこそが最大の負の遺産だ。 資源はいずれ枯渇するから、必要か扱えるものかを問うてる余裕はないのでは。 今己を安全に生きるために貴重は化石燃料を電力として燃やしきってもかまわ ないというは無責任、未来を食いつぶしているだけ。 原発は勿論、もんじゅもプルサーマルも考え直すべきものではなく、実用化す べきもの。 放射能が消えるのに10万年かかるから原発反対って人達もいるけど、どういう 理屈なんだろうか?保身のために未来を食いつぶしてかまわないと考えてるの にね。 とはいえ人権は生きてる人だけのもの、これから生まれてくる人のものではな いことも事実。 更に、人権は平等に与えられるものでなく、金持ちの人権と貧乏人の人権とで は格差があるみたい。

次の

「もんじゅ」はなぜ廃炉に追い込まれたか

もんじゅ

「もんじゅ」の在り方に関する検討会(第9回) 議事録 1.日時 平成28年5月27日(金曜日)16時00分~17時30分 2.場所 文部科学省 3階 1特別会議室 3.議題• 「もんじゅ」の運営主体の在り方について• その他 4.出席者 委員 有馬座長 井川委員 櫻井委員 高橋委員 中尾委員 丸委員 宮崎委員 宮野委員 文部科学省 馳文部科学大臣 土屋文部科学事務次官 戸谷文部科学審議官 田中研究開発局長 明野もんじゅ改革監 板倉大臣官房審議官(研究開発局担当) 信濃開発企画課長 岡村原子力課長 高谷研究開発戦略官(新型炉・原子力人材育成担当) 次田「もんじゅ」の在り方検討対応室次長 (説明者) 日本原子力研究開発機構 児玉理事長 青砥理事/もんじゅ所長 荒井もんじゅ運営計画・研究開発センター計画管理部長 5.議事録 【有馬座長】 定刻になりましたので,「もんじゅ」の在り方に関する検討会の第9回を開催いたします。 本日も,皆様,お忙しいところを御出席賜りまして誠にありがとうございます。 第9回の検討会開催に当たり,馳文部科学大臣が御出席くださっていますので,御挨拶をお願いいたします。 【馳文部科学大臣】 毎回ありがとうございました。 この第9回で何とか取りまとめをいただければ有り難いと思っております。 そうは言うものの,忌憚(きたん)のない御意見を出していただき,今後の道のりを踏まえて今後とも御指導を頂きたいと思っております。 どうぞよろしくお願いいたします。 【有馬座長】 ありがとうございました。 それでは,事務局から出席者の紹介をお願いいたします。 【高谷研究開発戦略官】 本日,山本委員が所用により御欠席です。 また,井川委員が少し遅れて御到着になるということです。 また,本日は説明者として,日本原子力研究開発機構から児玉理事長,青砥理事,荒井部長に御出席いただいております。 【有馬座長】 それでは,事務局から配付資料の確認をお願いいたします。 【高谷研究開発戦略官】 本日の配付資料は,資料1,「もんじゅ」の運営主体の在り方について(案)概要,資料2,「もんじゅ」の運営主体の在り方について(案)の2種類です。 資料の不足等ございましたら,事務局までお知らせいただきますようお願いします。 その他,机上配付資料として,第8回の議事録をお配りしています。 修正等ございましたら,5月31日までに事務局にお知らせください。 その後ホームページに議事録を掲載させていただきます。 また,同じく委員の皆様に限りまして,前回からの修正箇所の朱書き書き込み版をお配りしていますので,本日の議論の参考にしていただければと思います。 以上です。 【有馬座長】 それでは,本日の議題の「『もんじゅ』の運営主体の在り方について」に入ります。 この検討会の報告書(案)について,前回の検討会とその後の皆さんからのコメントを踏まえて,事務局で修正案を作成いたしました。 本日は,この報告書を最終案に取りまとめたいと考えております。 そこで,まずは修正部分を中心に順に御確認いただき,できれば確定いたします。 続いて,もし最終案として確定できましたら,各委員から改めてこれまでの9回の議論を通じた所感などを述べていただく時間を設けたいと考えておりますので,なるべくその時間がとれるようにお願いしたいと思います。 それでは,第1章,「はじめに」と,第2章,「『もんじゅ』に係る主な問題」の修正箇所の説明をお願いいたします。 【高谷研究開発戦略官】 それでは,資料2に基づいて,前回からの修正箇所について御説明させていただきます。 2ページ,第1章,「はじめに」の(2)「原子力規制委員会の勧告について」の部分です。 この箱書きの上の部分,事務局で表記を整理して,「文部科学大臣に対して,『もんじゅ』に関する以下の勧告を行った」としました。 3ページ,「勧告に至った背景」の丸1です。 2番目の四角,「平成20年10月,建設段階にあり,使用前検査中の『もんじゅ』についても,実用発電炉と同時期の保全プログラムの導入が急きょ求められた」との表記に変えています。 また,その下の四角です。 前回の議論を踏まえて,書きぶりを変えています。 3行目から読み上げますと,「従前の点検内容や機器の仕様等を基に実用発電炉の規格をほぼ準用して策定したものである。 その結果,保全計画の記載内容と実際の点検作業の手順との整合性がとれていないなど,運用に当たって,保全計画と実施内容との不整合を含む温床となってしまった」。 第1章の変更部分は,以上です。 続いて,第2章です。 5ページ,「『もんじゅ』に係る主な問題」です。 その前文の最後の2行を前回の御意見を踏まえて書き込みました。 「主に原子力機構における『もんじゅ』の保守管理に対する認識の不足に起因して,以下のような問題が見いだされた」。 次に,(1),2行目の最後の部分からです。 これは追加の御意見を頂いて,修正したものです。 「例えば,配管の外観点検について,保全計画では点検を行う部位の特定が不十分であったことや,床・壁等の貫通部等の視認不可部の取扱いが特定されていなかったことなど,保全計画と点検要領書との不整合な部分があり,点検の確実な実施について,要求を十分に満たすことができていなかった」。 続いて,(2)の最初の四角の2つ目の矢羽根の冒頭部分です。 「また,『もんじゅ』における保全プログラムの導入以降,日々の保守管理活動を実施しつつ,保全計画を継続的に改善していく予定であった」と事務局で表現を変更しました。 続いて, 6ページの初め,これは前回の御意見を踏まえて,削除,修正したところです。 1行目の中ほどから,「結果として保守管理を担当する部署においては,発電用原子炉としての保守管理に必要な知見を有し,点検作業を適切に管理できるプロパー職員の適切な育成・配置がなされず,技術継承及び人材育成が十分にできていなかった」。 続いて(3)の表題です。 「情報収集力・技術力・保守管理業務に係る全体管理能力の不足」と変えています。 次に,2つ目の四角の最初の矢羽根の最後の2行です。 「また,これまでのトラブル経験をいかし,新設計や設計変更を確実に管理し,検証することのできる技術力が求められる」という記載に,御意見を踏まえて修正しています。 また,前回の御意見を踏まえて,その次の四角の部分は大幅に修正しています。 表題を「保守管理業務に係る全体管理能力の不足」に修正し,本文を「原子力機構が『もんじゅ』の保守管理を実施するに当たって,『もんじゅ』の建設に携わったプラントメーカー各社が分担して請け負い,実施している点検作業については,原子力機構は保守管理業務を実施する上で適切に把握しておくべき技術的事項についてメーカーに依存する傾向があり,必ずしも十分な保守管理技術に係る全体管理ができていない」としました。 続いて,7ページ,(4),「長期停止の影響」の3番目の四角です。 タイトルのところから読み上げます。 「モチベーション,マイプラント意識を維持することの困難さ」。 「『もんじゅ』の運転停止期間が長期化し,運転再開に向けた見通しに不安がある中で,停止状態を前提とした保守管理作業が定常化することによって,これに携わる職員のモチベーション,マイプラント意識を維持することが困難な状況にある。 昨今の原子力機構における取組により改善されつつあるものの,運転開始当初の状況と異なり,運転停止が定常化する中で,長期的な目標に向かう活動を行うための意欲が醸成され難い傾向にある」。 前回頂いた意見を踏まえて,このように修文しています。 次に8ページ,(7),「原子力機構の運営上の問題」の最初の四角です。 「研究開発成果の最大化を図る中で,保守管理が十分に重要視されてこなかった」。 この2つ目の矢羽根を全面的に置き換えています。 「また,特殊法人等整理合理化計画を受けて,平成17年10月に旧日本原子力研究所と旧核燃料サイクル開発機構が統合したが,『もんじゅ』を実務的に管理するという組織のミッションが薄れ,研究機関としての色彩が濃くなったことにより,その傾向は更に強いものとなっていることが考えられる」。 最後,9ページの(8)の最後の部分です。 下から3行目の最後から,「不明確さや相互の認識の不足が見受けられ,プラントメーカーを,責任を持って管理できていなかった」。 これは,前回御意見を頂いて,修正したところです。 第1章,第2章の変更部分は以上です。 【有馬座長】 どうもありがとうございました。 それでは,この第1章及び第2章の修正部分について,御意見のある委員は御発言をお願いいたします。 御了承を賜ったと思ってよろしいですか。 ありがとうございました。 続きまして,第3章,「抽出された課題と『もんじゅ』の運営主体が備えるべき要件」の修正箇所の説明をお願いいたします。 【高谷研究開発戦略官】 それでは,第3章の前回からの変更部分です。 10ページ,「抽出された課題と「もんじゅ」の運営主体が備えるべき要件」の(1)「研究開発段階炉の特性を踏まえた保全計画の策定及び遂行能力」の最初の四角です。 前回のコメントとその後追加で頂いたコメントを踏まえて修正しています。 読み上げます。 「『もんじゅ』に係る保守管理不備の問題の直接的な原因は,点検・補修の実績データが限られる中,これを補うことのできる技術的根拠の整理が十分になされていない状況の下,保全計画の記載内容と実際に行われていた点検作業の手順との整合性等について擦り合わせが不十分なままに短期間に策定され,その後も適時に見直すことができなかった保全計画にある」。 続いて,11ページ,(2)の4番目の四角です。 追加のコメントを頂いて,修文しています。 3行目,「電力事業者の実用発電炉や『常陽』等の他のプラントでの経験を含めたキャリアパスの構築,実用発電炉における長期研修の実施等」。 続いて,12ページ,最初の四角の後段です。 前回の議論を踏まえて修正している部分が,下から3行目です。 「原子力機構が『もんじゅ』の保守管理について主体的に取り組む姿勢が明確になっていなかったために,プロパー職員が外部の知見を積極的に吸収することができていたとは認められ難い」。 また,その次の四角,表記の修正があります。 全部読みますと,「この点に関して,『もんじゅ』の運営主体においては,外部からの支援は飽くまで補助的な位置付けであり,保守管理に関する自らの問題は自らの手で解決する姿勢が明確にされることが不可欠である。 その上で,必要な知見を確実かつ速やかに取り込むため,他のプラントでの保守管理等の経験のある人材を指導的なポストに配置すること等により,プロパー職員が発電プラントの運転・保守管理や品質保証に関する必要な知見,ノウハウ等を徹底的に習得していくことも必要である」。 次の二つの四角は,前回のコメントを踏まえて追記したものです。 「なお,『もんじゅ』のような研究開発段階にある大規模なプラントにおいては,小さな事象がプラント全体に大きな影響を及ぼす可能性があることから,現場の担当部署における取組のみならず,事故等の緊急時の対応も含め,組織全体としても適切な管理体制を構築する必要がある」。 「また,品質保証の取組は,適切に実施することにより新たな課題が見いだされるものであり,『もんじゅ』の安全確保の向上のためには,『もんじゅ』の運営主体において,引き続き改善点を洗い出し,着実に改善実績を積み上げていくことが必要となる」。 続いて,(3)の3番目の四角です。 この後段部分,下から2行目から読み上げると,「各社が分担している保守管理に係る作業について十分な全体管理を行うことができる責任者を育成・確保することも求められる」。 続いて,13ページです。 (4)の一番下の四角です。 「さらに,今後見直しが予定されている高速炉に係る新規制基準をあらかじめ想定し,これに適切に対応できる技術力を有することとともに,実用発電炉とナトリウム冷却高速炉では保守管理において重要視されるべき項目が異なることを踏まえ」,この部分を追加で頂いた御意見を踏まえ,新しく書き加えています。 続いて, 14ページの上から2つ目の四角の2行目です。 「適時かつ適切な資源の配分等の経営問題」というところを,追加のコメントを踏まえて追記しています。 また,前回のコメントを踏まえて,その次の四角の5行目,「構成員としては,産業界や学界,法曹界等より」。 それから,最後の四角は,前回の意見を踏まえて追記しています。 「新たなガバナンス体制を導入し,定着させていくにはある程度の時間を要するが,この間,現場で進められている各種取組を阻害することがないよう配慮が必要である」。 第3章の変更部分は,以上です。 【有馬座長】 どうもありがとうございました。 それでは,この第3章の修正について御意見がある方はお願いいたします。 何か御意見ございますでしょうか。 御意見ありませんか。 それでは,お認めいただいたことにいたします。 最後に,第4章,「おわりに」の修正箇所の説明をお願いいたします。 【高谷研究開発戦略官】 それでは,15ページの第4章,「おわりに」です。 前回の御意見を踏まえて,1段落目の下から5行目から追記しています。 「今回の取りまとめで示した要件は,『もんじゅ』の運営主体が備えるべき必要条件を提示したものであり,これら要件だけを満たせば,十分というものではなく,『もんじゅ』の運営主体は,継続的に必要な取組を自ら考え,提案し,実行していかなければならない。 また,『もんじゅ』に与えられたミッションについて,時間軸を明確にした上で,これをやり遂げられる組織でなければならない」。 続いて,2段落目の上から8行目から,前回の御意見を踏まえて修正しています。 読み上げます。 「立地自治体である福井県が策定した『エネルギー研究開発拠点化計画』の中で,『もんじゅ』は中核施設として位置付けられており,また,地元の大学においても,『もんじゅ』で得られたデータを用いて,原子力の研究・人材育成に引き続き取り組む意向が表明されている。 しかしながら,『もんじゅ』の保守管理体制及び品質保証体制の再構築がなされ,規制委員会,施設の周辺住民,そして国民が抱くであろう安全確保上の懸念が払拭されなければ,政策的な期待に応えることはおろか,運転再開すら困難であろう」。 第4章の修正部分は,以上です。 【有馬座長】 ありがとうございました。 この第4章,「おわりに」の修正部分に関して,御意見,御発言があれば,お願いいたしますが,いかがでしょうか。 はい,井川委員。 【井川委員】 1段落目の修正部分について,本質的ではありませんが,「しなければならない」というのが語尾の文章以外はないのです。 ここ全部が「ならない」になっていて,少し読みにくい感じがします。 そこで,本質的ではありませんが,最後の「これをやり遂げられる組織でなければならない」と,その前の「ならない」を少し改訂して,例えば「継続的に必要な取組を自ら考え,提案し,実行していくことが求められる」とし,「また」の後は,「やり遂げられる能力も不可欠である」などにすると,同じ語尾が変わります。 【有馬座長】 どうもありがとうございました。 ほかに御意見ありますか。 ただいまの井川委員のコメントを考えることにいたしますが,ほかに加えなくてもよろしいでしょうか。 では,これをお認めいただいてよろしいですね。 この最終案,お認めいただいたことにいたします。 【田中研究開発局長】 有馬座長,文章を最終的に確定したいと思うので,今の修正部分の確認をお願いします。 【有馬座長】 それでは,今の修正案をもう一度確認してください。 【高谷研究開発戦略官】 それでは,修正案を読み上げますので,御確認いただければと思います。 「おわりに」の1段落目の最後から5行目から読み上げます。 「今回の取りまとめで示した要件は,『もんじゅ』の運営主体が備えるべき必要条件を提示したものであり,これら要件だけを満たせば十分というものではなく,『もんじゅ』の運営主体は,継続的に必要な取組を自ら考え,提案し,実行していくことが求められる。 また,『もんじゅ』に与えられたミッションについて,時間軸を明確にした上で,これをやり遂げられる能力が不可欠である」。 最後2行を念のため繰り返しますと,「実行していくことが求められる。 また,『もんじゅ』に与えられたミッションについて,時間軸を明確にした上で,これをやり遂げられる能力が不可欠である」。 【有馬座長】 井川委員,よろしいですか。 【井川委員】 採用いただき,ありがとうございます。 【有馬座長】 それでは,これでお認めいただいたことにいたしましょう。 ありがとうございました。 前回の検討会で御意見のあった箇所についての確認は以上で,また,最後に井川委員からの御意見で修正されました。 そのほか,報告書(案)全体を通して修正の必要な点について,御意見がもしあれば,頂きたいと思いますが,いかがでしょうか。 全体でコメントはないようですので,これで本案を検討会の報告書として確定したいと思いますが,よろしいですか。 ありがとうございました。 【有馬座長】 それでは,報告書も取りまとまり,「もんじゅ」の在り方に関する検討会も一区切りとなりましたので,委員の皆様から一連の検討会を踏まえた所感を頂きたいと思います。 御発言されたい方はお願いをいたします。 どなたからでも結構です。 いかがでしょうか。 それでは,着席順で,井川委員からお願いします。 【井川委員】 御指名ありがとうございます。 第1回会合のとき,申し上げましたが,やはり私自身は原子力規制委員会並びに原子力規制庁の能力も,「もんじゅ」を本来的には安全,かつ信頼されるように運転するとしたら,そのレベルを向上させることが不可欠であると考えております。 それで,その一連の過程の中で一つだけ御提案申し上げたのは,例えば今フランスが造っている新型の軽水炉EPRというのがありまして,これは完成が遅れて,フランスの原子力業界が傾くほどのすさまじい影響を与えています。 これは原子力のメーカー,あるいは建設に携わる人,それから規制当局との連携が悪く,しかも,フィンランドと,フランス国内と,中国に建設していますが,透明な形で議論が進んでいなくて,外部からは,一体何でこのような問題になっているのかもよく分からないという現状にあるわけです。 これは,今後,原子力発電所が世界で利用され,また新しいタイプの炉を造るということがまだ継続すると思いますが,そのときに日本の規制当局とか,研究分野の方々のコミュニケーションがきちんとできて,しかも,お互い能力を高める形でできないと,やはりこれは日本にとって不幸なことなので,今回は文部科学省の検討ですが,より上位の観点から言えば,もう少し場を広げた議論,特に大臣のような政治家の方にはそういう御認識を持っていただいて,たまにそういう高い観点からも御検討願えると有り難いなという点があります。 文部科学省のこの検討というのは,ここが限界かと思いますが,その点についても今後留意していただけると有り難いなと思います。 以上です。 【有馬座長】 ありがとうございました。 櫻井委員。 【櫻井委員】 今の御意見と重なる部分もあると思いますが,この検討会の報告と,原子力規制委員会の勧告との関係がやはり問題であろうと思っております。 私の理解では,基本的に原子力規制委員会の勧告は文部科学大臣に対して出されたもので,それに対して大臣がお答えになるに当たって,どういうことを考えるべきなのかという,その前提としての諸課題について検討したという,そういう意味では,準備作業,前提作業をしたのだろうと思っております。 原子力規制委員会の問題も確かにあることは事実ですが,この報告書がまとまって,文部科学省がこれからこの報告書を踏まえて対応をされると思いますが,役所同士の鞘(さや)当てのようなことは御勘弁いただきたいと思います。 原子力規制委員会は原子力規制委員会なりに,完璧ではないかもしれませんが,自分なりの仕事をしてきたということで勧告という形で問題を提起してきたと思いますので,それはそれとして真摯に受けとめた上で,文部科学省としても,投げられた問題に対してどのようにしっかりと答えるかということを,国民は見ておりますので,原子力規制委員会も文部科学省も,両方とも行政機関として責任ある対応を是非していただきたいと思います。 それから,2点目は,これも井川委員と重なりますが,やはり原子力関係の話はもう少し大きい場を設定して,腹を据えてしっかりと軌道修正もしないといけません。 原子力法制は東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて大きく変わったことは事実ですが,では,それで,本当に文字通り学者的な意味で言って抜本的な改正がされたのかというと,決してそうではなく,いろいろと落ちている面もあるのであろうというのが私の考えです。 したがって,そういうことも含めて,どうぞ大きな場で,高い場で,これは政治家に頑張っていただかないとなかなかやり切れないところだと思いますので,一国民としてはそういう点に大きな期待を持っているということを申し上げたいと思います。 以上です。 【有馬座長】 ありがとうございました。 高橋委員。 【高橋委員】 「もんじゅ」のような大きなプロジェクトを成功に導くには,ぶれることなく後押しをしてくれるゴッドファーザーの存在と,強烈なリーダーシップを持って,これを実践してくれる人の存在が必要と感じております。 そういう意味では,この検討が馳大臣と有馬座長のおかげでここまでまとまったと思っております。 「もんじゅ」はこれからの方がずっと大変で,難しいわけですから,大臣には引き続きゴッドファーザーとして解決に向けて,あるいは着地点に向けて,是非御尽力いただきたいと思います。 それから2点目として,是非「もんじゅ」の皆さんに頑張っていただきたいと思っています。 組織は一旦良くなると,どんどん良くなるものだと考えています。 これまで,頑張っても,頑張っても,機関車が枕木の上を走っているような感じがして,前へ進めなかったかもしれませんが,児玉理事長がお見えになって,レールに乗った,あるいはレールに乗ろうとしていたところだと思いますので,是非レールの上に乗って,加速していただいて,成功体験などを積みながら,どんどん良くなってほしいと思います。 この先のことは全く分かりませんが,是非皆があっと驚くような「もんじゅ」になってほしいと思います。 最後に,ここにいる皆さんにお礼を申し上げたいと思います。 特に委員の多種多様な意見を調整していただき,まとめていただきました文部科学省の方にお礼を申し上げたいと思います。 どうもありがとうございました。 以上です。 【有馬座長】 ありがとうございました。 中尾委員。 【中尾委員】 私も日本原子力研究開発機構は原子力規制委員会に対して,最初,半年ごとのやりとりではなくて,もっとコミュニケーションをとりたいというのはあったと思います。 2016年の1月にIAEA(国際原子力機関)から原子力規制委員会が評価を受けたようで,そのときの文章を見る限りでは,被規制者,規制を受ける側と安全文化を共有するように努力すべきだと書いてあるので,やはり同じように原子力規制委員会も変わっていかなければいけないのではないかなと思いました。 それから,原子力規制委員会の審査を見てみると,玄海原子力発電所では配管破断によるLOCA(冷却材喪失事故)とか,全部電源をなくして,直流バッテリーだけ生かして,それで放射能が放出されないようにという,そういうような検討までしているのだと思いました。 それから考えると,この保守点検は中学入試のようなもので,これからまだ高校入試,大学入試と先が長いのだなと思います。 15年間も水面下に入って,2か月だけ水面から顔を出して運転させてもらって,また水面下に入ってしまうという,何かすごく大変な潜水艦のような感じですが,是非そのような状況にあっても,乗組員全員が精神的に元気良く,もう一回浮上するときまで頑張ってもらいたいと思っております。 以上です。 【有馬座長】 ありがとうございました。 丸委員。 【丸委員】 これまで,長期にわたり,文部科学省,日本原子力研究開発機構,大変御苦労だったと思います。 ありがとうございます。 委員を拝命して,現地視察も含めて感じたところをいろいろ申し上げました。 それは,報告書に反映していただいたと思っております。 私としては,重要な点は,やはり保守管理業務における自立性のある取組だと思っております。 この点は,既に1回目の日本原子力研究開発機構の報告書に書かれていることで,新たな視点ということではないと思いますが,既に時間経過の中で,保全計画の見直し活動等をやっておられるので,その過程で実行されてきているのではないかと思います。 報告書の中で至らなさのようなことが随分書いてありますので,当事者の方々,特に現場の方々,悔しい思いをしているのではないかとお察ししますし,あるいは,少し違うぞということも,もしかしたらあるのかもしれません。 当事者の方々が認識しておられることを繰り返し言ったという点もあるかもしれません。 誤解があれば,御容赦いただきたいと思います。 それから,もう一点ですが,これまでも世界でも最先端と言える技術成果を上げておられるわけです。 加えて,原型炉での保全計画の策定,それ自体が原型炉の重要な研究活動だと感じております。 保全計画はPDCAを繰り返すということが成熟には必要だと理解しておりますが,類似のプラントが全くないという中で経験の蓄積は非常に限られるわけです。 いわゆる開発炉特有の環境では,この保全計画の見直しが一定の時間がどうしても必要なのであろうと思っております。 是非,将来に役立つ保全計画を構築していただきたいと期待しております。 最後に,規制環境とか,社会環境とか,大変厳しい局面が多いわけですから,現場の方々のモチベーションの維持に大変苦労されているのではないかと思います。 一方で,新人を含めて,ポテンシャルの高い人材を配置しておられると理解しておりますので,是非モチベーションの上がるマネジメントに御尽力いただきたいと思っております。 以上です。 【有馬座長】 ありがとうございました。 宮崎委員。 【宮崎委員】 私は技術経営という観点から,今までいろいろ発言してまいりました。 いろいろな課題としまして,例えばITとか,データベース,インフラ整備,それから保守点検,それからPDCAをどのように回すか,それからモチベーションをどのように高めるのか,いろいろ挙げられました。 私はその中でも特に何回か申したことですが,ささいな現象がプラント全体に大きな影響を及ぼしてしまう。 これは「もんじゅ」は複雑なシステムだということを何度も指摘しました。 ですから,緊急時の対応を含めて,組織全体として適切な管理体制を構築する必要があるということはここに指摘されていますが,それをいかに,どのように行うのかというのが重要だと思います。 HOWですね。 それから,もう一つは,トラブルの経験を生かして設計のミスを見抜く能力,そういう技術力も必要だということも指摘しました。 それで,技術力としては,個人の技術力,それから,組織全体の技術力,2種類の技術力があるわけです。 ですから,これからやらなければならないことは,ある種のロードマップを作ることだと思います。 個人の技術力をどうやって高めるのか,組織としての技術力をどうやって高めるのか,それを緊急課題,中期的に取り組む課題,それから長期的に取り組む課題,そういうふうにある種のロードマップを作るべきだと思います。 それから,伊勢志摩サミットでもテロが大きな課題として挙げられています。 ですから,テロに対する対策ですとか,地震に対する対策ですとか,そういった総合的な安全対策も重要なのではないかなと思います。 以上です。 【有馬座長】 ありがとうございました。 最後に,宮野委員。 【宮野委員】 ありがとうございます。 いろいろな意見を申し上げて,まとまらないところがあったところを,よくここまでおまとめいただいたと思っております。 どうも,文部科学省の方々,御苦労さまでございました。 それから,オブザーバーの方,たくさん参加されて,前回は意見書もたくさん頂いたりしましたが,そういったものも,これから参考になるところはあると思いますので,是非参考にしていただきたいと思います。 ただ,どのようにこの報告書がまとめられているかということについて,少し感想を申し上げたいと思います。 原子力規制委員会は,基本的に「もんじゅ」は安全性が確保されていない,問題だということは一言も言っていないというふうに理解をしております。 もともと原子力規制委員会が言ったことは,停止中なのに決められたことをきちんとできない組織が,運転をしたときに安全を任せられるのかということが心配だと言っただけであります。 そういったことから始まりまして,いろいろな議論ができたところは良かったと思います。 停止中であってもきちんと管理ができるということを見せていくことがこれから重要なこと,第1ステップになるのだと思います。 その先,しっかりと起動し,それから発電をするというところの保全計画を見直していくというステップを踏んでいくのだということが,今回の報告書は中にきちんと書いてあると理解をしております。 私たちは,この「もんじゅ」の運営管理がどのようにあるべきかという,運営主体が備えるべき条件をまとめたものですが,これはあくまでも運営という条件での要件でございます。 実際は,これを実行する「もんじゅ」の現場の皆さんが,どういうふうにここに取りまとめたことを実現していくのか,きちんと管理ができるのかということの実績を積み上げていくことがこれから重要になるのであろうと思っております。 そういうことをすることで,今後「もんじゅ」を動かしていくことにつながっていくのだということで,私たちがこういうふうにまとめたことを道しるべとして,是非,機構は信頼を取り戻していただければと期待するところでございます。 一言で言えば,ここで申し上げたことは,現場を含めて,この組織が一丸となって取り組むための方策を示したわけで,それをマネジメントすることがいかに重要なのかということで,マネジメントの在り方,仕組みをこれから考えていただきたいということで,そこの重要性を指摘したというところです。 ということで,是非,機構にはこういう取組をしていただきたい。 最後に一言ですが,先ほどから皆さんが同じことを言っておられると思います。 この取組は,私たちが今取り組んだところはほんのささいなところで,品質問題をきちんとやるのだということをどうすべきかという議論をしてきたわけでございます。 2011年3月11日以来,エネルギー問題の取組,原子力の取組については,その環境は随分変化してきたのではないかと思っております。 そういった問題の取組をどういうふうにしていくのか。 要するにエネルギー問題をどうするかということを踏まえて,高速炉についての考え方,そして「もんじゅ」の位置づけをもう一度議論することが本来は必要だということは,この検討会でも毎回のようにおっしゃる方もいらっしゃいましたが,是非広い場でそういうことを議論していただいて,根本的なエネルギー問題の議論をすべきと考えます。 そういう場というのを文部科学省の方からまた提案をしていただいて,世の中をリードしていただけるような仕組みを作っていただくと有り難いと思っております。 よろしくお願いいたします。 どうもありがとうございました。 【有馬座長】 どうもありがとうございました。 言い残したこと,ないですね。 どうも長い間,誠にありがとうございました。 私といたしましては,今もお話が出ましたが,将来の日本のエネルギー,もっと言えば人類のエネルギーをどうするのかということを,きちんと人類は考えていくべきだと思っています。 その中で,新エネルギー,再生可能エネルギーの必要性は十分あるわけですが,同時に原子力などの新しい技術,核融合も含めて新しい技術をどう考えていくか。 こういうことについては,今後,文部科学省,そして国を挙げてしっかり検討をしていただきたい。 その前提といたしまして,私はせっかくここまで「もんじゅ」という,ナトリウムを冷却材として使っている新しい原子力の第一歩が踏み出されているわけでありますから,このことについて,この研究成果がきちんと出るようにしていただきたいと思っています。 これは人類のため,日本の将来のために非常に重要で,ここできちんと安全運転をして,そして,どういう点で技術的に,科学的に問題があるのか,どういう点で改善していかなければならないことがあるのか,あるいは開発していかなければならないことがあるのかについて,「もんじゅ」を使って,きちんと成果を上げていただきたいと思っています。 やはり,これだけの国民のお金を投入して造った装置でありますから,これがきちんと成果を上げてくれることを願っています。 そのためには,「もんじゅ」の所員たちが,自分たちが一生懸命やっていることは将来に対して非常に重要なことだという気持ちを持って,元気で活躍してくださることを祈っています。 それにしても,今回のこの答申,今から文部科学大臣に差し上げる答申でございますが,その答申に基づいて,これからどういうふうに運営主体を作っていくかについて,文部科学大臣,文部科学省が工夫をなさらなければならないことがあろうと思いますので,御努力をお願いしたいと思います。 これからいろいろ御苦労があろうと思いますが,この「もんじゅ」の運営主体の在り方についての答申に基づいて,これからの方針をお決めになり,御活躍くださることをお願いいたしたいと思います。 それでは,これをもちまして一応議論を終わることにいたします。 ただいまから,検討会でまとめました報告書を大臣にお渡ししたいと思いますが,よろしいでしょうか。 それでは,これで答申を申し上げますので,よろしくお願いいたします。 【馳文部科学大臣】 どうもありがとうございました。 【有馬座長】 それでは,これをもちまして,今回のこの「もんじゅ」の在り方に関する検討会を終わらせていただきたいと思います。 長い間ありがとうございました。 それでは,大臣,これからよろしくお願いいたします。 【馳文部科学大臣】 お礼の御挨拶を申し上げます。 【有馬座長】 お願いいたします。 【馳文部科学大臣】 9回にわたりまして,それぞれの委員の方々に,専門的な見地からこの原子力規制委員会から発出された勧告にどう答えるべきかという議論を頂いたと思っております。 できる限り私も出席をさせていただきましたし,各回の議事録も拝見いたしまして,我々文部科学省が今後果たすべき役割の重さと同時に,今日も御議論ありましたが,我が国のエネルギー計画にどのように貢献すべきであるのか,こういうことの考えも多岐にわたったところであります。 今後の道のりを考えると,原子力規制委員会の勧告に答えていくには,まさしくまだ道半ばという認識を持っております。 そうではありますが,この答申を頂いた上は,特に「おわりに」のところの理念も踏まえて,今後作業に入っていきたいと思いますので,今後とも折に触れてまた御指導頂きたいと思っております。 答申をおまとめいただいた有馬座長はじめ,委員の皆さん方に心からお礼を申し上げます。 どうもありがとうございました。 【有馬座長】 ありがとうございました。 【高谷研究開発戦略官】 それでは,事務局から事務連絡をさせていただきます。 議事録は,事務局で作成の上,照会を掛けさせていただきますので,よろしくお願いいたします。 【有馬座長】 それでは,9回にわたるこの検討会に,皆さん,熱心に御参加くださいまして,誠にありがとうございました。 これをもちまして,本日の検討会を閉会といたします。 長い間,ありがとうございました。 お問合せ先.

次の

「もんじゅ」はなぜ廃炉に追い込まれたか

もんじゅ

2016年12月の原子力関係閣僚会議で廃止措置への移行が決定された、高速増殖原型炉「もんじゅ」。 2017年12月から、原子力規制委員会による、廃止措置計画の審査が進められ、2018年3月に認可されました。 「もんじゅ」の廃止措置計画とはどのようなものなのでしょう?また、「もんじゅ」の廃止措置によって、使用済燃料を有効活用する「核燃料サイクル」はどうなるのでしょうか。 「もんじゅ」が廃止措置にいたるまで 原子力発電所で使い終えた燃料(使用済燃料)をもう一度使うことで、資源を有効利用し、高レベル放射性廃棄物の量を減らしたり放射能レベルを低くすることに役立てる「核燃料サイクル」(参照)。 この使用済燃料から取り出したプルトニウムとウランを用いて作られた「MOX燃料」を「高速炉」と呼ばれる原子炉で燃やして発電に利用する方法は「高速炉サイクル」と呼ばれますが、そのサイクルの研究開発の中核として位置づけられていたのが、「もんじゅ」です。 1994年4月に初めて臨界(原子炉内の核分裂が持続しはじめること)に達して以来、「もんじゅ」の運転や保守を通じてさまざまな知見や技術的成果が得られてきました。 しかしその一方で、1995年12月のナトリウム漏えい事故などの問題も起こり、文部科学省の有識者会議「『もんじゅ』の在り方に関する検討会」では、人材育成やマネジメントに問題があったことをまとめました。 2016年12月、原子力関係閣僚会議において、「『もんじゅ』の取扱いに関する政府方針」(以下「もんじゅ政府方針」と呼びます)を決定し、「原子炉としての運転再開はせず、今後、廃止措置に移行する」こととしました。 その後、「『もんじゅ』廃止措置推進チーム」(以下「推進チーム」と呼びます)が設置され、廃止措置を安全に、着実に、なおかつ計画的に実施するための取り組みが進められています。 2017年6月、推進チームは「『もんじゅ』の廃止措置に関する基本方針」を決定。 これをふまえて、「もんじゅ」を運営している日本原子力研究開発機構が「『もんじゅ』の廃止措置に関する基本的な計画」をつくり、推進チームによって了承されました。 また、2017年12月には「もんじゅ」の廃止措置計画の認可申請書が、原子力機構から原子力規制委員会へ提出され、2018年3月に廃止措置計画が認可されました。 「もんじゅ」廃止措置決定までの主な経緯 1994年 (平成6年) 初臨界 1995年 (平成7年) 40%出力試験中にナトリウム漏えい事故が発生 2010年 (平成22年) 試運転再開 炉内中継装置の落下トラブル発生 2012年 (平成24年) 日本原子力研究開発機構が、機器の点検漏れを原子力規制委員会に報告 2013年 (平成25年) 原子力規制委員会から日本原子力研究開発機構に対し運転再開準備の停止含む保安措置命令発出 2015年 (平成27年) 原子力規制委員会から文部科学大臣に対し勧告発出 2016年 (平成28年) 原子力関係閣僚会議において、「もんじゅ」の廃止措置移行が決定 2017年 (平成29年) 6月 「もんじゅ」の廃止措置に関する政府の基本方針を「もんじゅ関連協議会」において福井県知事、敦賀市長に説明 11月 「もんじゅ関連協議会」において、政府より廃止措置にかかる工程および実施体制、地域振興策などを説明 12月 日本原子力研究開発機構が福井県および敦賀市の間で安全協定を改定および廃止措置協定を締結 日本原子力研究開発機構が原子力規制委員会に対し廃止措置計画の認可申請 2018年 (平成30年) 3月 廃止措置計画認可 「『もんじゅ』の廃止措置に関する基本方針」のポイント 「『もんじゅ』の廃止措置に関する基本方針」では、どのようなことが定められたのでしょうか。 概要を見てみましょう。 また、国内外の英知を結集した廃止措置体制の整備にむけた外部からの人材の確保や、適切な予算措置に努めるなど、責任を持って取り組んでいく。 特に、使用済燃料、ナトリウムおよび放射性廃棄物の搬出および処理処分については、政府として責任を持って取り組む。 再処理にむけた搬出の方法および期限などの計画については、燃料の炉心から燃料池(水プール)までの取り出し作業が終了するまでに(おおむね5年半)、検討をおこない結論を得て、すみやかに搬出する。 これを踏まえ、原子力機構とともに、再処理施設への使用済燃料の搬出およびナトリウムの搬出および処理処分にむけて取り組んでいく。 「もんじゅ」の廃止措置に関わる実施体制 「『もんじゅ』の廃止措置に関する基本的な計画」のポイント このような「基本方針」に基づいて、原子力機構が定めたのが「『もんじゅ』の廃止措置に関する基本的な計画」です。 基本的な計画においては、ナトリウム冷却型高速炉の特徴などを踏まえ、海外も含めた先行する原子炉施設の廃止措置を参考に、「もんじゅ」の廃止措置方法を検討し、廃止措置計画の認可からおおむね30年での廃止措置作業の完了を目指すこととしています。 また廃止措置作業は、段階に分けて作業を進めることとし、「『もんじゅ』の廃止措置に関する基本方針」で原子力機構に求めた事項を反映し、主に以下の取り組みを進めるとしています。 今後の廃止措置はどうなる? 2017年12月に日本原子力研究開発機構から原子力規制委員会に提出され、2018年3月に認可された「もんじゅ」の廃止措置計画では、廃止措置に必要な工程と期間を、以下のとおり定めています。 「もんじゅ」の廃止措置は、おおむね30年間で実施。 廃止措置の実施にあたっては、「もんじゅ」のナトリウムの抜き取りが困難であるとの報道もありました。 しかし、ナトリウムの抜き取りについては、既存の設備と技術を活用すれば技術的に可能であると日本原子力研究開発機構により明らかにされており、今後具体的な方法などについてさらに詳細に検討し、決定していくこととしています。 もんじゅで得られた成果は? 廃止措置への移行が決定された「もんじゅ」。 しかし、これまでの設計・建設・運転の経験を通して、高速炉の燃料や各種機器・システム、ナトリウムの取扱い技術をはじめとする、さまざまな技術的成果や知見を得ることができました。 また「実証炉」(技術の実証などをおこなうためにつくられる実験的な原子炉)に続く「実用炉」(実用段階にいたった原子炉)など、将来の展開にむけて、高速炉の保守・修繕技術の獲得、高速炉関連技術や人材育成基盤の構築といった、多岐にわたる成果が得られています。 こうした点を考えても、高速炉開発については、将来の実用化を目指して引き続き研究に取り組み、前へと進めていく必要があります。 「もんじゅ」の成果も活用した、具体的な高速炉開発の方向性を定めるため、「高速炉開発会議」を2016年10月に設置し、議論をおこないました。 この「高速炉開発会議」では、経済産業大臣を議長として、文部科学大臣に加えて、日本原子力研究開発機構や電力事業者、原子炉メーカーといった、高速炉開発の担い手も参画し、議論をおこないました。 「もんじゅ」から得られた教訓を活かすためにも、「高速炉開発の方針」で示された4つの原則(国内資産の活用、世界最先端の知見の吸収、コスト効率性の追求、責任体制の確立)に沿って、高速炉の開発を進めていくこととしています。 核燃料サイクル政策を見直す必要はないの? 「もんじゅ」が廃止措置へと移行することは、核燃料サイクルの政策に影響を与えないのでしょうか。 「核燃料サイクルの今」でご紹介したように、日本では、エネルギーに関する政策の方向性を示した「エネルギー基本計画」で、核燃料サイクルを推進するとともに、高速炉の研究開発に取り組むこととしています。 そのような核燃料サイクルが持つ意義は、最近の状況の変化の中でも、何も変わることはありません。 高速炉サイクルが実現できると、「ワンススルー」と呼ばれる直接処分(使用済燃料を再利用せずに最終処分すること)と比べてはもちろん、現在取り組まれている使用済燃料の利用方法「軽水炉サイクル」と比べても、大きな効果を期待できるとされています。

次の