口腔 ケア 誤 嚥 性 肺炎。 誤嚥性肺炎ゼロプロジェクト

誤嚥性肺炎の原因と予防、食事・口腔ケアなど看護の実施要点

口腔 ケア 誤 嚥 性 肺炎

梨雲苑は理事長が医師で、開所当初から看護師の配置を手厚くしたり、機能訓練に力を入れたりするなど利用者の健康に気を配ってきた。 口腔ケアも積極的に職員を研修会に参加させ、学んだ内容を生かしてきた。 梨雲苑の口腔ケアが大きく変わったのは、11年4月に歯科衛生士事務所「ピュアとやま」(精田紀代美代表)と業務委託契約を結び、精田代表が開発した「簡単口腔ケア週2回法」「口腔内臓器つぼマッサージ法」「手技で行う咽頭ケア法と排痰」の3技法を始めたこと。 坪内奈津子・統括副施設長は「口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防につながる。 口腔機能維持管理体制加算もつくので経営にも役立つと考えた」という。 週2回法は、全職員が口腔ケアの基本を学んだ後、同事務所の歯科衛生士が月2回訪問して利用者の口腔状態を職員と一緒に点検し、状態改善に必要な用具や使い方を教え、週2回実施する方法。 自分で歯磨きできない人には、職員が柄の短い歯科医院専用歯ブラシや㈱広栄社の舌専用ブラシ「タンクリーナー」などを使いケアする。 入れ歯は洗浄剤に毎日浸けると、漂白剤などが染みこみ粘膜が赤くただれたり、味覚を損なったりするため、パナメディカル㈱の研磨剤の極めて少ない歯磨き剤「ハイライズ」と義歯用ブラシで掃除した後、㈱能作のスズ製「抗菌コマきらり」を入れた水に一晩浸け置きし除菌する。 つぼマッサージ法は口内にあるつぼを指で刺激したり、飲み込む時に使う筋肉を引っ張ったりする。 摩擦を起こさず、浸透性があり粘膜に残らないセーレーン㈱の口内用ジェル「シルクのちから」を塗って行う。 また、排痰法は痰が絡んだ人の肺の上部をたたいたり、押したりすることで空気の通り道を作り、のど元に出た痰を㈱オーラルケアの「モアブラシ」などですくい取る。 回数は毎日、毎食後と徐々に増え、歯科衛生士の個別指導を受け、つぼマッサージ法などを行う職員も出てきた。 そして13年につぼマッサージ法、15年に排痰法の全体研修を行い、全職員が3技法を習得。 自分で歯磨きできない約8割の利用者にも個々の口腔状態に応じたケアができるようになった。 介護士の金井綵香さんは「つぼマッサージをするのは1回1~2分。 長時間しないので利用者にも職員にも負担はない」と話す。 梨雲苑が3技法による口腔ケアを始めて4年、利用者の口腔状態は大きく変わった。 口臭は消え、唾液はサラサラになり、口の動きや飲み込む力が良くなったことで、食事量が増えたり、ペースト食から常食になったりした人もいる。 10年度に6人(延べ約180日)いた誤嚥性肺炎の入院は12年度に2人(約60日)に減り、13年度にゼロになった。 定員が40人増えた14年度以降もゼロを維持している。 唾液がサラサラになり、肺炎を起こす悪玉菌が減ったことが要因だ。 また、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症も4年間発症していない。 個々に合った口腔ケアを毎食後することで、口腔内にウイルスが入っても粘膜に入る前に排除してしまうからだ。 「昔の口腔ケアは集団ケアだったが、今は完全な個別ケアになった。 口腔機能維持管理体制加算がつくだけでなく、ベッドの稼働率もアップし経営面でも役立っている」と話す坪内副施設長。 現在のレベルを維持するとともに、在宅高齢者やその家族にノウハウを伝えたいと、培った専門性を生かした地域貢献活動も見据えている。 【関連記事】 ・ ・ ・ ・ ・.

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口腔ケアの効果とは|誤嚥性肺炎や認知症予防にも|LIFULL介護(旧HOME'S介護)

口腔 ケア 誤 嚥 性 肺炎

口腔ケアは食べていない方も絶対すべき! 私たちが食べ物を食べたあとに、歯みがきをすると考えると、食べていなければ歯みがきはいらないんじゃないの?と思いたくなりますが、違います。 口腔ケアは全ての人に必要です! 唾液には口腔内を浄化する作用があります。 食べていない方は唾液の分泌が少ないため、口腔内が浄化されず汚れやすいのです。 ですから、 むしろ食べていない人の方が口腔ケアは必要です。 また、誤嚥性肺炎は食べ物を誤嚥した場合だけでなく、口腔内の細菌を含んだ唾液を誤嚥しても起こります。 口腔内を清潔にして、唾液に含まれる細菌の数をできるだけ減らしておくことが誤嚥性肺炎の予防につながります。 誤嚥性肺炎予防についての関連記事 口腔ケアには誤嚥性肺炎を予防する効果があります。 でも、それだけではありません。 口腔ケアの効果 全国11カ所の特別養護老人ホーム入所者を対象に、2年間にわたって行われた調査では、口腔ケアで口の仲を清潔にすることによって感染源となる細菌の数が減り、肺炎の発症が4割、死亡が5割減らせたという結果が。 また、口の中に刺激が加わることで、嚥下反射やセキ反射が回復することも明らかに。 口腔ケアを行うことで、たとえ誤嚥しても肺炎を起こしにくくする効果、さらには誤嚥そのものを防ぐ効果が期待できる 介護のために口腔ケア P19 より引用(菊谷武 著 講談社) 口腔ケアは誤嚥しても肺炎を起こしにくくし、誤嚥そのものを防ぐ効果が期待できる、まさに一石二鳥のアプローチ! 口腔ケア時に配慮すべきポイント 口のなかは非常にデリケートな場所です。 口腔ケアを行う場合には、配慮すべき点があります。 肩や腕などからさわって、徐々に口に近づけていきます。 できるだけ、 静かな落ち着ける環境で行うとよいでしょう。 口腔ケアで誤嚥させないための基本的な注意点 次のような条件にあてはまる、 誤嚥性肺炎のリスクが高い方は、口腔ケアで誤嚥させてしまわないよう注意しなければなりません。 寝たきりの人• 嚥下障害がある人• 栄養を胃ろうや経鼻栄養、ポートからの中心静脈栄養でとっていて、経口摂取をしていない人(禁食の人)• 唾液でむせてしまう人• また、出血がある場合は感染予防に留意します。 利用者からスタッフへの感染のリスクもありますが、スタッフから利用者への感染の可能性もあります。 双方の感染を予防します。 水を口にふくんでするぶくぶくうがいは非常に誤嚥のリスクが高いです。 ベッドアップで口腔ケアをする場合のポイント 洗口液や水を用いないのが原則。 唾液を誤嚥しないように、姿勢や顔の向きに注意が必要です。 ベッドを30度程度起こし、仰臥位(あおむけ)または半側臥位(身体を左右どちらかに斜めに傾ける)にします。 片麻痺の方は顔は非麻痺側(動きがいい方)を下側にする方が安全です。 介助者は体を低くして、目線をあわせる位置で、 利用者のあごは引き気味にすると、誤嚥予防の姿勢になります。 上から介助すると、本人のあごが上がってしまい、誤嚥しやすくなります。 これは食事介助のポイントと同じですね。 朝食前の口腔ケアが効果が高い! 口腔内の汚れ(細菌数)が一番多いのはいつだと思いますか? 食後? 寝る前? 口腔内の細菌が一番多いのは「朝起きた直後」です。 細菌測定器で一日の口腔内の汚れを調べた調査の結果からわかりました。 食事をすると口の運動が行われ、唾液による自浄作用でいったん最近の数は減りますが、口腔ケアをしないと増えます。 基本的に口腔ケアは食後すぐに。 特に飲み込む機能が低下している人は、朝食前にも行うと効果が高いといえます。 自分の歯がある方のケアは歯みがきが必須 歯の表面についた歯垢は、歯ブラシでこすり落とさないといけません。 歯垢は細菌の塊で、非常に強くぴったりと歯にくっついているので、洗口液でぶくぶくうがいをした程度では落ちないのです。 歯垢に唾液のミネラル分が沈着すると、「歯石」ができます。 「歯石」は普通の歯みがきでは落とせません。 歯科で専門的なクリーニングを受ける必要が出てきます。 日々の歯みがきが重要ですね。 義歯のケアでも誤嚥予防 義歯のお手入れについては別の記事を参照ください。 正しい義歯のお手入れをすることが誤嚥性肺炎を予防するという視点が重要です。 舌のケアで舌苔をつけさせない 口腔ケアは歯のケアだけをいうのではありません。 舌のケアも重要です。 高齢になると舌にい白い付着物がつくことがあります。 これは「舌苔(ぜったい)」と呼ばれます。 口腔の粘膜が剥がれたもの・食べかす・カンジタというカビの一種がなどが混じり合ってできたりした、垢のようなもの。 舌の表面を覆い、味覚の低下を引き起こします。 舌の上はぬらしたスポンジブラシでこすります。 先ほどもありましたが、誤嚥防止のためにスポンジブラシには水をふくませてから、しっかりしぼります。 舌ブラシや柔らかめの歯ブラシでももちろんいいのですが、 こびりついた舌苔は濡らしてふやかすようにした方が取りやすいので、スポンジブラシがオススメです。 ごしごしこすらないように、奥から手前に向かって、ブラシを押し付けるように当てます。 粘膜のケアは優しく 舌と同様に、粘膜のケアも重要です。 上下の口腔前庭(口唇と歯茎のあいだ)・頬の内側・上あごの粘膜の汚れも取り除きます。 上あごは食べ残しが見逃されやすいポイントです。 また上あごの奥をさわり過ぎると、嘔吐反射が出る(おえーっと吐きそうになる)ので要注意。 スポンジブラシまたは口腔ケアウェットティッシュを用います。

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口腔 ケア 誤 嚥 性 肺炎

誤嚥のリスクが高いと誤嚥性肺炎のリスクも高い、という誤解 口から食道へ入るべき飲食物や唾液、あるいは胃液が誤って気管に流れ込んでしまうことを誤嚥(ごえん)といいます。 誤嚥するときに飲食物や唾液とともに口腔内の細菌も一緒に気管内へ流れ込み、誤嚥性肺炎が起こります。 しかし、誤嚥した人全員が肺炎になるわけではありません。 たとえば、以下のようなときは肺炎にはなりにくいです。 確かに誤嚥リスクを完全に取り除くことは難しいのですが、誤嚥性肺炎を予防することは可能です。 話す・笑うことも嚥下訓練 厚生労働省の調査によると、介護施設に入所している高齢者の楽しみの第1位は食事となっています。 高齢者にとって口からものを食べることは、楽しみや栄養補給だけではなく、要介護状態になるのを予防し、QOLの維持・向上につながる行為でもあります。 しかし、ヒトの体は使わなければ機能が低下していきます。 歩かなければ歩けなくなりますし、話さなければ声は小さくなります。 「ものを食べる」行為に関係する機能も同じです。 嚥下するときに使う筋力を維持し、機能を低下させないために嚥下訓練を行いましょう。 もちろん一番の嚥下訓練は、口からものを食べることです。 誤嚥は「ひとくちめ」に一番起こりやすいことが分かっています。 このひとくちめの誤嚥を予防するためにも、食事前の嚥下体操は効果があります。 首や肩を動かす、口の開閉、舌の出し入れ、頬を膨らませる・すぼめる、声を出す。 嚥下体操といっても難しく考える必要はありません。 食事をするときに使う部位を動かせば良いのです。 筆者は訪問看護師ですが、利用者さんのなかには食事前に嚥下体操を兼ねてカラオケを歌う方がいらっしゃいます。 介護施設ならば、食事前に一曲歌うなども良いですね。 にも具体例が紹介されていますので参考になさってください。 嚥下機能の低下は女性にくらべ男性に起こりやすいのですが、これは女性のほうが男性よりもよくおしゃべりをするために筋力を維持できているのではないか?と考えられています。 よく話す、笑うだけでも十分に効果があるのです。 1.嚥下機能が少しずつ低下(加齢など)• 2.嚥下機能が急激に低下(脳血管障害など)• 3.嚥下機能には問題ないが食べられない(心因性など) 介護施設では慢性期にある利用者さんがほとんどだと考えられますので、2のタイプは少なく、多くは1のタイプでしょう。 嚥下機能が少しずつ低下するといっても、体力や筋力には個人差があります。 嚥下体操以外にも、利用者さんに合わせて食事姿勢、食事形態、介助方法などの工夫が必要です。 具体的な対応例については、を併せてご覧ください。 口腔ケアはエビデンスのある誤嚥性肺炎予防策 不顕性誤嚥(ふけんせいごえん)が原因の誤嚥性肺炎では、口腔内の細菌数が多いほどリスクが高まります。 しかし、口腔ケアは本当に誤嚥性肺炎予防に効果があるのでしょうか。 このことを検証した米山らの研究をご紹介しましょう。 米山らは特別養護老人ホームにおいて、入所者を「口腔ケアを積極的に行う群」と「通常の口腔ケアを行う群」とに分けて咽頭細菌数の変化を検証しました。 この研究によると、 通常の口腔ケアを行った群では2カ月目から総細菌数が上昇しましたが、積極的な口腔ケアを行った群では総細菌数は徐々に減少し、5カ月目には口腔ケア開始前の10分の1まで減少しています。 また、うがいだけの群では細菌数の減少効果に限界があったことから、 誤嚥性肺炎に対する予防効果を高めるには、器具を使用した口腔ケアの有用性が示唆されています。 さらに、米山らは1年半にわたり口腔ケアを実施して発熱との関係を考察していますが、 口腔ケア実施期間中は発熱日数の減少した者が多く、口腔ケア中止期間中は発熱日数の増加した者が多くなったと報告しています。 これらのことから、積極的な口腔ケアの実施は誤嚥性肺炎予防に効果があり、介護施設において高齢者の口腔ケアは大変重要であると考えられます。 高齢者は、自立している方でも歯磨きが不十分なことがあります。 また、唾液の量が減少しているので、細菌が洗い流されず、繁殖しやすくなります。 さらに、口から食べることができない方や食べる量の少ない方では、咀嚼によって得られる自浄作用が働きません。 自力で歯磨きができる方にも、正しい口腔ケアの方法を指導し、定期的にチェックするなどのサポートが望ましいでしょう。 困難例(片麻痺がある人の口腔ケア)のケア方法、口腔ケアの効果を高めるアイテムについてはこちらの記事をご参照ください。 誤嚥性肺炎予防(口腔ケア・嚥下訓練)には介護施設全体で取り組もう 誤嚥性肺炎を予防するには、介護職員全員が知識を持ち、施設全体で取り組むことが大切です。 嚥下訓練や口腔ケア方法を専門家を招いて施設全体で学び、施設独自の嚥下体操や口腔ケアマニュアルを作成してみてはいかがでしょうか。 その取り組みは誤嚥性肺炎予防につながるに違いありません。 参考: (2018年9月18日引用) 米山武義,鴨田博司:口腔ケアと誤嚥性肺炎予防. 老年歯科医学,第16巻,第1号,2001.

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