自 閉 症 トモ くん。 Q80:自閉症について教えてください ①どのような症状がありますか|一般社団法人 日本小児神経学会

自閉症スペクトラムの支援方法は?成長や個性に合わせた支援をしよう

自 閉 症 トモ くん

1. 自閉症スペクトラム障害とは? (1) DSM-5を用いた医学的診断上の分類である自閉症スペクトラム障害 自閉症スペクトラム障害とは、米国精神医学会が作成した「DSM」の第5版である「DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアルー第5版)」という疾患や障害を分類する手引上の分類で、診断名として用いられています。 医学的な診断では、「DSM」での分類方法以外にも、WHOが作成する「ICD10(国際疾病分類第10版)」での分類方法などが国際的に用いられています。 作成元に違いがあること、また、「DSM」が精神障害のみを対象にしているのに対し、「ICD」ではすべての疾病を対象にしていることなどから、障害の状況やその程度が同じであっても分類の方法が異なる面があります。 (2) 「スペクトラム」という考え方 ~自閉症スペクトラムとは? 「図-スペクトラムのイメージ」 「スペクトラム」とは、「連続体」という意味で、上図のようなイメージでとらえるとわかりやすいのではないでしょうか。 ひと言で言うなら、切れ目が不明確で分けられない、あるいは、分けにくいという特徴があると言えるかもしれません。 つまり、「自閉症」+「スペクトラム」という言葉である「自閉症スペクトラム」とは、自閉的な特徴を持つ方は、知的障害や言語障害などの有無やその程度にかかわらず、自閉的な特徴を持つという点で支援が必要であり、また、自閉症やアスペルガー症候群などは連続している一つのグループであると考えることができるという、二つの意味合いから生まれた考え方・概念という見方ができるということです。 【関連記事】 (3) これまでの分類とDSM-5での分類との関係 「図-DSM-5で、はじめて設定された自閉症スペクトラム障害」 自閉症スペクトラム障害は、「DSM」の第5版として2013年に公開された「DSM-5」ではじめて設定されたものです。 それまでの「DSM」での分類方法では、自閉症やアスペルガー症候群などは、それぞれの症状に違いがあり、診断基準も異なる独立した障害であると、とらえられてきたということです。 しかし、幼少期にアスペルガー症候群と診断された方が後年になって自閉症と診断される脳科学の領域における研究で、それぞれの差異が認められない場合がある、症状の程度によって同じ診断名であっても生活に支障をきたす方もいればほとんど支障なく生活できる方もいる、といったことが明らかになってきました。 そのような理解の深まりから、連続体として重なり合っている症状には多様性があるという考え方である「自閉症スペクトラム障害」にまとめられたととらえられるでしょう。 (4) 自閉症スペクトラム障害の方の数 自閉症スペクトラム障害の方の数は、約100人に1~2人いると報告されています。 性別では男性に多く、女性の数倍にのぼるとされています。 ただし、「DSM-5」では、対人関係の障害とコミュニケーションの障害を、基本的には1つの特徴としてとらえていると考えられます(実際には再構成されています)。 (1) (相互的な)対人関係の障害 社会で常識とされるようなことや、暗黙のルールといったものに無頓着であるという特性です。 この特性は、周囲に関係なく自由な発想ができる、孤立してもやり続けられる・やり遂げられる、周囲の感情に惑わされないといった、長所となることでもあります。 一方で、その場の空気や相手の様子などを読むことができない、周囲に配慮しながら行動することができない、あいさつや礼儀をわきまえない、間違っていても謝らないといった行動に結びつきがちです。 そのため、ご自身には全く悪気はないのに、「非常識」「自己中心的」と見られやすくなり、他人の怒りをかってしまうことにつながる場合があります。 (2) コミュニケーションの障害 自分の興味のあることや、頭に浮かぶことを次々話すといった特性です。 この特性は、印象に残ったことを率直に話せる、独特の言い回しなどが面白い、あることについてとことん話を続けられるといった長所となることです。 しかし、それは、相手に興味があるかないかに関わらず話し続ける、相手の話はまったく聞かず一方通行で話す、相手が話している途中で他のことを始めるといった行動に結びつきがちです。 仲間と一緒に何かをやるといった場面で他人の言うことはまったく聞かなかったり、休憩時間と勉強時間などの切り替えができずに話し続けたりといった問題を起こす場合があります。 (3) 興味や行動の偏り・こだわり(パターン化した興味や活動) 決められた手順や一度決めたルールなどに徹底してこだわるという特性です。 物事に真剣に取り組む、単純作業などを嫌がらずに続けられる、規則正しく生活できる、記憶力が高い、などの長所となってあらわれる面があります。 その反面、突然のスケジュール変更や中止、ルールの変更、などを極端に嫌がり、時にパニック状態になったりする場合もあります。 これは、次に何が起こるか、どんなことが起きる可能性があるかといった想像力を働かせることがニガテであることが原因です。 また、例外を認めなかったり、他人の誤りを許さなかったりといったことも、同じ特性が原因であらわれがちです。 3. 自閉症スペクトラム障害に見られる発達段階別の特徴 発達段階ごとに見られる主な特徴は次のとおりです。 ただし、自閉症スペクトラム障害の症状は成長とともに変化しますし、すべての症状があらわれるわけでもありません。 個人差が大きい面があるということです。 この結果、孤立するようなケースも多く見られます。 中にはお友だちなどに積極的に働きかける場合もありますが、その場合でも、相手の反応に構わず、一方的に自分の関心事を話してしまうといった特徴が見られます。 また、文字や数字、天気図などの記号的なものに興味を持ち、機械的に記憶することもしばしば見られます。 ただ、学校生活などでは、行事など、普段とは異なる活動を行う場合が増えてきます。 このような場合に指示されたことを理解できず、また、適切に質問することができず、結果、どうしたらよいのかわからないまま活動している場合があります。 このようなことがストレスとなり、朝起きられない、頭痛・腹痛などの症状などにつながっていくケースがあると考えられています。 これが、理解していないことでも質問できず、わからないまま活動する原因になっている場合もあります。 (3) 青年期 障害とうまく折り合う方法を身につけてきた場合とそうでない場合や、障害の程度などにより、症状が多様化していくと言えます。 幼いうちに診断を受け、その後周囲の理解を受けながら成長できた方々は、成長とともに症状が目立たなくなる場合が多いと考えられています。 強みを生かし社会で目を見張るような活躍をされている場合もあります。 一方で、次のような問題を抱える場合も見られるようです。 自閉症スペクトラム障害には、これまで見てきたような特徴がありますが、その特徴に合わせた支援に関する知見は、専門機関でないと得られにくいという状況があるからです。 また、早い段階から支援を得られれば、その特徴を強みに変えて、その道の第一人者と呼ばれるほどの活躍ができる可能性も広がります。 (2) 支援機関 子どもか大人かによって、支援の中心となっている専門機関が異なります。 以下が主な支援機関となります。 【子どもの場合】 ・保健センター ・子育て支援センター ・児童発達支援事業所 ・発達障害者支援センター 【大人の場合】 ・発達障害者支援センター ・障害者就業・生活支援センター ・相談支援事業所 参考: 東京都福祉保健局 ホームページ 発達障害 5. 自閉症スペクトラム障害と診断されたら ~自閉症スペクトラム障害の治療方法 現代の医学では自閉症の根本的な原因を治療する事は不可能とされています。 しかし、早期の段階から自閉症スペクトラム障害のあるご本人がその困りごとへの対応法を学んだり、保護者を中心としたご家族の方や、周囲の方々が困りごとを未然に防ぐための支援方法を学んだり、また、生活の場である学校や職場での理解が深まるといったことを通じて、症状を緩和したり、困りごとを軽減することができると考えられます。 なお、自閉症スペクトラム障害のある場合、てんかん等の合併症を伴う場合があります。 このため、不安障害を抑える薬やパニックを抑える薬などが処方されることがありますが、これは自閉症スペクトラム障害そのものを治すための薬ではありません。 参考: 厚労省 みんなのメンタルヘルス ホームページ 発達障害 6. 自閉症スペクトラム障害のある方を支援するにあたって ~支援にあたって大切なこと (1) 診断名にとらわれない ~基本的な支援の在り方 自閉症スペクトラム障害の症状のあらわれ方は、年齢によって変わると考えられ、そのため、支援に対するニーズも変わっていくと考えられます。 とはいえ、この時期にこのような発達上の変化が起きるとは一概に言うことができません。 また、自閉症スペクトラム障害特有の症状が軽減しても、それは我慢を強いているだけで、そのストレスなどにより他の症状が生じる場合もあり得ます。 よって、発達段階を通じて、自閉症スペクトラム障害の症状のあらわれ方だけでなく、生活全般に渡る行動に目を配り続けることが最も望ましい在り方と考えられています。 (2) 事務的な支援での注意点 ~医学的な視点と行政上の視点での違い 自閉症スペクトラム障害と診断され、障害者手帳も含めた何らかの福祉サービスを利用したいという場合があるでしょう。 この場合、実は注意が必要です。 というのも、行政や司法の場で主に使われるのは、ICD(現時点ではICD-10)での分類・診断名で、DSM(現時点ではDSM-5)での分類・診断名ではないからです。 具体的な例としては、福祉サービスの利用申請書に記載するために、ICD上の診断名・コード名が必要になるケースなどがあげられます。 このような制度上の不都合も踏まえ、支援にあたっては、医療機関をはじめとした支援機関と目的に応じた相談や、密な連携を取ること重要になると言えるでしょう。 【関連記事】 最後に 自閉症スペクトラム障害とは、「DSM-5」という、精神に関わる疾患や障害を分類する手引きの中で初めて示された、新しい概念であり、診断名です。 これまで個別の診断名で判断してきたものを、「スペクトラム=連続体」としてとらえたという意味で、障害の見方に非常に大きな変化があったと言えます。 自閉症スペクトラム障害は、その特徴的な症状に、対人関係、コミュニケーション、強いこだわりなどが見られる障害で、また、100人に1~2人に見られる障害です。 診断を受けていない方も含めると、非常に多くの方々が生活上の困難を抱えていらっしゃる可能性があります。 症状のあらわれ方が個別でもあることから、乳幼児期から大人・高齢期に至るまで、その変化に目を配りながら、その時々のニーズに合わせつつも、一貫した考え方に基づく支援が必要でもあると言えます。 なお、この記事に関連するおススメのサイトは下記の通りとなります。 参考までご確認ください。 ncnp.

次の

石村嘉成 オフィシャルサイト » プロフィール

自 閉 症 トモ くん

自閉症スペクトラムは成長に合わせた支援が必要?早期支援の重要性について 成長に合わせてできるだけ早い時期から適切な支援を行うことは、自閉症スペクトラムの子どもが将来、社会に出て生活をするために非常に重要なことです。 ではなぜ 早期支援が重要なのでしょうか。 1-1. 不適切な支援で起こる自閉症スペクトラムの二次障害とは 自閉症スペクトラムでは、「対人関係を作るのが苦手」、「コミュニケーションが取りづらい」、「強いこだわりを持っている」といった 3つの大きな特徴があります。 文字だけ見ると、これらの特徴は誰にでも大なり小なり当てはまる特徴のように思われます。 しかし自閉症スペクトラムの場合は、 このような特徴が社会での生活を送る上で、障害となってしまうために問題となります。 そのため、しっかりと支援を行い社会生活を送れるようになれば、特徴を特徴のままで止まらせ、障害とすることが少なくなります。 ただ、適切な支援が行われないと、自閉症スペクトラムの特徴が社会生活を送る上で大きな弊害となり、子どもは大きなストレスを受けてしまいます。 その結果、 不登校や引きこもり、うつなどの体の不調を引き起こしてしまいます。 このような、社会から受けるストレスによって現れる好ましくない行動や症状を「二次障害」と呼びます。 適切に支援をすることは、 社会生活を送ることができるようになるとともに、二次障害を予防することにつながるのです。 1-2. 自閉症スペクトラムの支援が遅すぎる?早期支援の重要性 自閉症スペクトラムの支援に遅すぎる支援というものはありません。 ただし前述のとおり、支援がなければ二次障害を引き起こし、社会での生活だけでなく、体や心の健康も失いかねません。 そのため、できる限り早い段階から適切な支援を受けさせることが大切です。 早期支援を実現することで、それだけ早く二次障害を予防できます。 また、成長の早い段階で支援を受けることで、成長とともに社会に適応していく力をつけることが可能です。 だからこそ 自閉症スペクトラムでは「早期発見、早期支援」が重要になります。 自閉症スペクトラムの成長に合わせた支援方法とは? 自閉症スペクトラムは 乳児期から、幼児期、学童期と成長するにしたがって、見られる症状が変わります。 また、成長とともに周りを取り巻く環境が変化するため、関わる環境の影響も受けます。 そこで乳児期、幼児期、学童期に分けて、症状の特徴と成長に合わせた支援のポイントを解説します。 2-1. 自閉症スペクトラム支援~乳児期のポイント~ 自閉症スペクトラムの症状は3歳以降にはっきりと現れることが多いと言われますが、乳児期でも「コミュニケーションの遅れ」や「周囲への関心の薄さ」といったことが見られることがあります。 そのため、 1歳半検診で言葉の遅れや親への興味や関心が少ないなどで、自閉症スペクトラムの症状に気づかれることもあります。 もし、乳児期に症状がわかれば、そこから支援を始めることになります。 とは言っても、まだまだ日常的な世話がかかる時期ですので、基本的な育児を行いつつ、声かけの工夫をしていき、幼児期以降の関わり方につなげることが重要です。 例えば、子どもがおもちゃを持ったり、座ったりといった動作に対して、「おもちゃ持てたね」、「座れたね」などと わかりやすく声かけをすることで、子どもの反応を引き出していきます。 わかりやすい言葉がけや、人との関わりの中で言葉を覚えてもらうといったことは、幼児期以降も重要になるため、乳児期から積極的に行っていきましょう。 2-2. 自閉症スペクトラム支援~幼児期のポイント~ 幼児期になると、言葉の発達や日常生活の行動などで症状が目立つようになったり、 幼稚園や保育園などでの対人関係やコミュニケーションが課題になったりすることがあります。 医師の診断に応じて、専門機関での療育などの支援を受けることが必要な場合もあります。 ただし、幼児期の子どもはまだまだ親の愛情が必要な時期ですので、 自宅での支援も十分に必要です。 以下に支援のポイントを挙げてみます。 ・コミュニケーションのとり方を工夫する 乳児期にしていた わかりやすい声かけの工夫や、写真や絵を活用して視覚的に伝える工夫をして、物事に対する理解を促すようにしましょう。 ・成功体験を増やしてあげる 「失敗は成功のもと」として、失敗から学んでもらおうとすることは逆効果になってしまいます。 失敗の経験は子どもの意欲を失わせてしまいかねません。 そこで、課題を手伝ってあげて簡単にしたり、失敗しても注意せずに目をつぶったりするようにして、 成功体験をしっかり積ませることで、課題に対して取り組もうとする意欲を育むことができます。 ・「こだわり」を残す こだわりの強さを無理に変えようとしたり、親の思う方向に無理につなげたりすることは、子どもにとって負担になる可能性があります。 こだわりをありのままに理解してあげて、そのまま残しながら、役立てていくようにしましょう。 2-3. 自閉症スペクトラム支援~学童期のポイント~ より多くの人と関わるとともに、学習を含めた幅広い教育を受けていく時期です。 そのため、 自宅以外での活動や他者との関わり、学習の状況などを把握したうえで、支援を進めていく必要があります。 教育機関の教員や療育の専門家を交えて、支援方法や支援状況を共有していきましょう。 学習が始まると、少しでも高いレベルを求めてしまう気持ちがあるかもしれません。 しかし、 無理な学習はストレスがかかり、発達や心身に悪影響になります。 子どもの学習レベルを受け入れ、専門家の意見を取り入れながら無理のない範囲で学習に取り組むことが必要です。 状況に応じて自宅での課題として学習教材を活用するのも良いでしょう。 徐々に自分でできることが多くなった場合は、 本人の意見や希望を聞き入れ、子どもに任せていくことも重要です。 そうすることで、社会に出た際に必要な 「主体的に課題に取り組む力」を身につけることにつながります。 その際は、あまり口出ししたり、注意したりせず、子どもから相談や助けを求められたらサポートするようにしましょう。 専門家による支援を受けられる場所を知ろう 自閉症スペクトラムは、専門家による支援が必要な場合も少なくありません。 どのように支援を受ければよいのか、どこで支援を受けられるのかを知っておくことで、スムーズな行動ができます。 そこで、支援を受けるための流れと、支援を受けられる場所について紹介します。 3-1. 自閉症スペクトラムの支援を受けるまでの流れ 支援を受けるまでには、自閉症スペクトラムの特徴に気づくことが必要です。 1歳半検診や3歳検診で、医師から指摘されて支援機関を紹介される場合もありますが、 親が気づいた場合は、医師による診断から専門的な支援へと早期につなげていくことができます。 子どもに自閉症スペクトラムの特徴が見られたとき、 まずは近くの小児科や児童精神科のある病院、クリニックを受診してみましょう。 また、自治体の児童福祉関係の窓口や発達障害支援センターなどの療育機関へ相談してみることで、専門医を紹介してもらえる場合もあります。 自治体の相談窓口や療育機関などでは、相談に応じて適切な支援方法の助言を受けられるので、試してみることもオススメです。 医療機関で自閉症スペクトラムの診断を受けた場合は、専門医から支援方法の助言を受けたり、必要に応じて療育機関で専門的な支援を受けられたりします。 3-2. 自閉症スペクトラムの支援を受けられる場所 療育機関 自治体ごとに設置されている、療育センターや民間の療育施設などがあります。 医師や作業療法士などのリハビリ専門職、心理カウンセラーなど医療の専門家なども在籍していることもあり、 発達や障害の特性を踏まえて、専門的な教育や発達指導を受けることができます。 教育機関 学童期以降は、教育機関で学習をしながら発達に応じた支援を受けることがあります。 近隣の小学校で通常の学級に通いながら、必要な時間だけ特別な支援を受ける通級指導教室や特別支援学級、発達障害の子どもが通って支援をうける特別支援学校など支援の必要性に応じて、教育機関での支援を受ける場所が異なります。 医療機関 近くの小児科などで診断を受けられますが、 「発達外来」など発達の専門医がいる病院などであれば、より専門的な助言や療育を受けることができます。 自治体 自治体には児童や福祉、教育に関する相談窓口があります。 もっとも身近にある役所に行ったり、電話連絡をしたりしてみて、どの窓口に行けばいいかを聞いてみましょう。 気軽な相談からより具体的な支援へとつなげるための助言を受けることができます。 自閉症スペクトラムの支援に関するまとめ 自閉症スペクトラムは10人に1人にみられる障害とされているように、かなりの割合で見られます。 社会に出ても問題なく生活できるように、適切な支援をうけることは非常に重要です。 とはいえ、十分な理解がない環境での支援は、強いストレスを与え、二次的な問題につながります。 自宅だけでなく、 周りの支援機関などにしっかりと頼りながら、生涯を通じて成長に応じた適切な支援をうけられるように、取り組んでいきましょう。

次の

自閉症について

自 閉 症 トモ くん

寒くなってきました。 毎年、この時期になると思い出すことがあります。 それは、こもたろの睡眠障害。 こもたろは赤ちゃんのころはよく寝る子でしたが、大きくなるにつれ、だんだん眠らなくなってきました。 2歳になった辺りには、私たちが心配するほど眠らなくて、特に寒くなる秋から冬にかけての時期はそれがひどくなりました。 夜中になるにつれ、ハイテンションになり、「ちょっと寝たかな?」と思ってもすぐ起きて、今になってみると、あれは夜驚症(深い眠りについたときに突然起き出して、激しい恐怖感から泣き叫んだり、パニックをおこしたりする症状)だったなぁと思います。 夜泣きなんて可愛いものではなく、突然起きて大パニックを起こします。 泣いて、暴れて、叫んで。 こんなことが日常茶飯事。 この時期は多くてもトータル2時間くらいの睡眠だったでしょうか。 放っておけば、私は寝ることもできたのですが、相手は2歳児なのでそれもできず、結果、ずっと付き合っていました。 一日二日、寝ないのとはわけが違います。 いつまで続くかわからない睡眠不足。 ある日、見かねた療育園の先生が「お母さん、しんどかったら、療育園での活動中、ここの仮眠室で休んでてもいいのよ」と声をかけてくださいました。 きっと私の顔色が悪く、ボーっとしていたからでしょう。 「仮眠室... 2~3時間は寝ることができそう...。 いいなぁ、休みたいなぁ」。 すごくありがたい提案で、できることならそうしたかったのですが、私はとっさに、「いえ、大丈夫です」と言ってしまいました。 あの時は毎日張り詰めていて、ちょっと気を緩めたらガタガタっと身体が、精神が、崩れてしまうような気がしていました。 そして「他のお母さんも頑張ってるのに、自分だけ甘えるわけには... 」という気持ちもあって、なかなか、そういった救いの言葉に「助かります。 お願いします」とは言えない精神状態でした。 今になってみると「誰もそんなことで非難しないのに。 甘えていればよかった」と思えるのですが、あの時の自分はとにかく今ある状況をどう乗り越えるか、また、乗り越えなくてはいけない、という思いしか頭にありませんでした。 人は大変なときほど、苦しいときほど、余計に頑張ってしまいがちな気がします。 壊れてしまう前に、とりかえしのつかなくなる前に、誰かに相談してください。 頼れる人のところへ、頼れる機関へ、行ってください。 ちょっとひと休みすることも、とても大事なことだと思うのです。 どうか頑張りすぎないで。 3刷出来!! コミックエッセイ「」大量描き下ろしにコラムも収録で絶賛発売中!!

次の